犬と猫の腎臓病(腎不全)。その症状と対応方法について解説

2021/08/25

犬 猫 腎臓病

ペットの「慢性腎臓病」(「腎不全」とも呼ばれる)について聞いたことがありますか?慢性腎臓病は、犬や猫の腎臓の最も一般的な病気であり、残念ながら死に至ることが多い病気です。

この記事では、腎臓の役割から慢性腎臓病の兆候、そして、対応方法まで解説していきます。

腎臓について

腎臓は、血液のろ過、血圧の調節、pHの維持、尿中の老廃物の排泄など、さまざまな機能を担っています。

腎不全は、腎臓へ不可逆的な損傷を与えるため、一度なってしまうと腎機能が徐々に失われていきます。ほとんどの場合、シニア期に発生しますが、若いペットでもなることがあります。

一般的に腎不全の症状が出るころには、すでに腎機能が70%以上喪失している状態とされています。つまり、かなり悪化しないと症状がでないのです。

これは腎臓が非常に我慢強い臓器であり、一部の機能が損傷しても、残っている元気な組織が今まで以上に頑張って働いてくれるためです。

慢性腎臓病(腎不全)の兆候

腎不全の一般的な兆候には、飲水量やオシッコの量の増加、下痢、嘔吐、食欲不振、元気がない、などがあります。

慢性疾患につながるような腎臓の損傷の根本的な原因は、不明であることがほとんどです。ただし潜在的な原因として、ウィルスの感染、外傷、腎臓への血流の減少、解毒が必要な成分の摂取による負担などがあると考えられています。

慢性腎臓病(腎不全)への対応

ペットが慢性腎臓病と診断された後はどうすればいいのでしょうか?残念ながら、現時点ではこの病気は不可逆的であり、腎臓の機能をもとに戻すような治療法はありません。しかし、食事療法と投薬を通して腎機能低下のスピードを遅らせることができます。

食事療法

食事療法は、腎不全の犬や猫を管理する上で重要な要素と考えられています。腎不全を管理するために処方された療法食を食べることで、ペットの生活の質を改善し、寿命を延ばすことができることが多くの研究で示されています。食事療法の目標は、症状を緩和し、病気の進行を遅らせながら、必要なエネルギーと栄養要件を満たすことです。

腎不全のペットには、獣医師の指示に応じて療法食を使用することをおすすめします。腎不全の管理のために処方された療法食は、健康なペット向けの一般食のレシピに比べ、通常、タンパク質とリンが少なく、オメガ-3脂肪酸のレベルが高くなっています。

タンパク質

体の必要量を超えたタンパク質を摂取すると、窒素に分解され、腎臓で尿中の老廃物としてろ過しなければなりません。

嘔吐や食欲不振など、後期腎不全の臨床症状の多くは、これらの老廃物の蓄積に起因します。タンパク質が制限された食事を与えることで、腎臓の負担を減らし、老廃物の蓄積を防ぐことができます。同様に、腎臓がろ過しなければならない老廃物の量を減らすのを助けるために、ペットが必要とする量のすべての必須アミノ酸を含んだ高品質のタンパク質を使用した食事をとることをおすすめします。

ただし、タンパク質を減らせばいいというわけではなく、体に必要なタンパク質とカロリーを摂取することが重要です。腎不全の初期段階では、筋肉の喪失や栄養失調を防ぐために、特に猫には高タンパク食が推奨される場合があります。カロリーやタンパク質の摂取量が不十分な状態になると、元々体内にあったタンパク質が分解され、窒素廃棄物が生成されてしまいます。

腎不全の管理においては、症状の進行状況や重症度に応じて、タンパク質とカロリーの適切なバランスを提供することが重要です。

リン

腎臓が損傷すると、余分なミネラルを尿にろ過する能力が低下します。これにより、血中のリンの濃度が高くなり、腎臓で結晶が形成され、病気がさらに進行する可能性があります。さらに血中のリンの濃度が上昇することで、骨量減少とビタミンD欠乏症を引き起こす可能性があります。

腎不全のペットに向けて作られた療法食は、一般的に、病気の進行を遅らせ、症状を改善し、寿命を延ばすのを助けるために、一般食と比較しリンの配合量を制限しています。タンパク質を多く含む食品はリンの重要な供給源であることが多いため、後期腎不全の治療に使用される食事では、一般的にタンパク質の配合量を制限することで、リンの含有量も抑えることが推奨されています。

脂質

前に述べたように、タンパク質の量を制限しつつも、猫または犬に十分なカロリーを提供することが重要です。

脂質は腎不全のペットの食事にとって、しっかりしたエネルギー源となり、嗜好性を高めます。亜麻仁油、サーモンオイル、藻類抽出物に含まれるオメガ3脂肪酸は、抗炎症効果があり、病気の進行を遅らせる可能性があるため、フードの原材料として良く利用されます。

犬と猫の腎臓病(腎不全)についてのまとめ

最後に、一番大切なことは、慢性腎臓病と診断された場合は、ペットに適した食事について獣医師に定期的に診察してもらうことです。病気は時間とともに変化し進行する可能性があるため、都度検査をする必要があります。療法食を選択したら、ペットに最適な栄養と症状が管理できていることを確認するために、定期的にペットを診察してもらいましょう。

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この記事を書いた人

Jennifer Adolphe

ペットキュリアン社の栄養学責任者であるジェニファー博士は、カナダ州立サスカチュワン大学を卒業し、コンパニオンアニマル栄養学の分野で博士号を取得しています。サスカチュワン大学は1907年の創立以来、理学や医学、生物学、地質学などの理科系分野を得意としてカナダ屈指の研究施設を保有する大学であり、ペットの栄養分野で博士号を取得することは大変な難関です。ジェニファー博士は常に最新の栄養学にアンテナを張っており、ペットキュリアン製品のレシピに反映しています。

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