グレインフリー・グルテンフリーのドッグフードってどう違うの?犬にどんな影響があるのか徹底解説

2020/06/11

グレインフリー グルテンフリー ドッグフード

ドッグフードについて調べていると見かける「グレインフリー」「グルテンフリー」の表記。

「たしか穀類が含まれていないとか小麦が含まれていないとかだったかな・・・」

このように「なんとなくはわかるけど、細かい違いまではよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。この記事ではグレインフリー・グルテンフリーの違いを説明します。

また、それぞれのドッグフードが犬に与える影響についても解説していきますので、食事の面で愛犬の健康に気をつかいたい方は是非、参考にしてみてください。

そもそもグレイン(穀類)ってなに?

グレインは「穀類」を指す言葉です。

イメージしやすいものとしては、小麦やトウモロコシ、米などが代表的です。穀類は栽培が容易で保存性に優れることから、世界中の多くの地域で主食として重宝されています。

グレイン

穀類を細かく見ていくと、小麦や大麦・米に代表される「禾穀類(イネ科)」の他に「菽穀類(マメ科)」の大豆や小豆、えんどう豆といったものから「擬似穀類」に分類されるキヌア(キノア)、アマランサスといった聞きなじみのないものまで含みます。

それでは、ドッグフードにおけるグレイン(穀類)はこれらすべてを指しているのでしょうか?

ドッグフードにおけるグレイン(穀類)

答えは、NO(ノー)です。

ドッグフードにおけるグレイン(穀類)は、一般的に米・小麦・大麦・オート麦・トウモロコシなど原材料としてよく使われる禾穀類(イネ科)を指していて、菽穀類(マメ科)や擬似穀類のものは含まれないことがほとんどです。

わかりにくいところですが、グレインフリーの語源である英語圏では、グレイン(穀類とビーンズ(豆類)は別物として扱われていることに由来していると思われます。

ドッグフードにおけるグレイン(穀類)と言われれば、いろいろな種類があるなかでも、なじみのあるイネ科のものが該当すると理解しておくとよいでしょう。

グレイン(穀類)が犬に与える影響は?

小麦やトウモロコシ(コーン)に代表されるように安くて大量に入手できる食材であるグレイン(穀類)は、ドッグフードの炭水化物源としてよく使われます。

スーパーやホームセンターに並んでいるドッグフードのラベルの一番最初に、「トウモロコシ(コーン)」、「小麦」などの穀類が書いているのを見たことがあるのではないでしょうか。

原材料表示は、含有量が多いものから順番に表示するというルールがありますから、「トウモロコシ(コーン)」、「小麦」とはじめに書かれているものは、お肉などの他の素材よりもトウモロコシが多く使われているということになります。

もちろんこうした市販されているドッグフードの多くは、犬の健康を維持できる栄養バランスの整った食事として販売されています。しかし、本来お肉中心の食生活が好まれる犬にとって、グレイン(穀類)を大量摂取することは一般的に良しとされていません。

このような点は飼い主さんとして気になるポイントだと思います。下記にグレイン(穀類)の摂取が引き起こす恐れがあるデメリットをまとめてみました。

犬がグレイン(穀類)を摂取するデメリット

アレルギーの原因になる

グレイン(穀類)のなかでも、特に小麦やライ麦などに含まれるグルテンは食物アレルギーの原因となることがあります。
※グルテンについては後ほど詳しく説明します。

肥満の原因になる

小麦、白米などグレイン(穀類)の多くは血糖値を急激にあげるGI値(グリセミック・インデックス)が高いものが多く、膵臓からインスリンというホルモンが多く分泌されます。このインスリンは"血糖値を下げる"という働きの他に"脂肪を作る・脂肪の分解を抑制する"という働きがあることから、グレイン(穀類)の過剰摂取は肥満を招きやすくなります。

グレインフリーのドッグフードのメリット

グレインフリー ドッグフード

こうしたデメリットに対して、グレインフリーのドッグフードは心強い味方になります。

「グレインフリー」とは、グレイン(穀類)+フリー(含んでいない)。

つまりグレインフリーのドッグフードは、穀類を含まない食事です。

グレインフリーのドッグフードの特徴は、グレイン(穀類)を排除した分、肉の含有量が多く、高タンパクであることが多いです。つまり消化の良い動物性タンパク質がメインとなるため、便秘や下痢などの犬の腸内トラブルや肥満を予防します。

また、食物アレルギー対策につながることや、愛用者からは毛ツヤを改善されたという声が多くあります。

こうした健康や見た目に与えるメリットは、飼い主さんにとって大変喜ばしいことではないでしょうか。

ただし、グレインフリーのドッグフードは高価なものが多いという注意点があります。健康に良いものを食べさせてあげたいという気持ちから家計を圧迫してしまわないよう注意が必要です。

それでも愛犬の健康に心配がある方や、現在のドッグフードの消化に不安を感じている方はグレインフリーのフードを検討してみるとよいでしょう。病気になってしまってからでは治療費やお薬の費用がかかり、かえって高価になることもありますし、症状によっては療法食への変更が必要になって愛犬の好みに合う食事を続けられなくなる可能性もあるからです。

そして、グレインフリーなら必ずしも良い食事というわけでないことも覚えておきましょう。健康な犬の食生活は、一般的に高タンパクであることがよしとされていると思うかもしれませんが、やはり過剰摂取はよくありません。

動物性タンパク質の過剰摂取を続けていると、クレアチニン、BUNなど腎臓の血液数値が異常になるという報告もあります。人間でも毎日高タンパクな同じ食事を食べ続けていたら、栄養が不足したり過剰になったりしてしまい、健康のための栄養バランスが崩れてしまいますよね。

犬にとってもそれは同じです。グレインフリーでも適度な炭水化物、食物繊維を含むバランスのよいフードがおすすめです。

グルテンとは?

「グルテン」は、小麦、大麦、ライ麦といった麦類に含まれるタンパク質の一種を指す言葉です。

ここまでみてきたグレインとグルテンは、言葉が似ているため混同されがちです。その違いをまとめて説明すると、グレインは、「穀類」全般を指す言葉であり、グルテンは「穀類の一種である麦類に含まれるタンパク質のうちの1つ」ということになります。

グルテン

なぜドッグフードに「グルテン」が入るのか

グルテンを含む小麦や「ふすま」などの麦類は、エネルギー源として重要な炭水化物や、繊維・ミネラルなどを多く含む原材料です。また、ドライフードを成型するための「つなぎ」の役割もあります。その中に含まれるグルテンは、植物性タンパク質なのでフードのタンパク質含有量を高めることも期待できます。

さらに人間が多く消費していることから、安価で安定的に入手できるという側面もあり、ペットフードに多く利用されています。

結果的に、グルテンが入ったフードも多く流通しています。

グルテンが犬に与える影響は?

近年、私たち人間と同じように、犬にもグルテン摂取によるアレルギーが見られることがわかってきました。そこで食事によるアレルギーを回避するために、グルテンフリーの(グルテンが含まれていない)ドッグフードが作られるようになったのです。

グルテンフリー ドッグフード

また最近では、アレルギーがなくても、ヘルシーなライフスタイルを志向してグルテンフリーの食生活を取り入れる人が増えています。同じ考えで、愛犬の健康のためにグルテンフリーのフードを選ぶ飼い主さんもいるようです。

グルテンフリーフードを選ぶ際の考え方

麦類(小麦、大麦、ライ麦)にアレルゲンが特定されているなら、麦類に含まれるグルテンが原因になっている恐れがありますので、グルテンフリーのドッグフードを試してみるといいでしょう。

ただし、麦類にアレルギーがないということであれば、無理にグルテンフリーのドッグフードを選ぶ必要はありません。

「グレインフリー」と「グルテンフリー」の違いのまとめ

日々愛犬と接していると現在の状態だけでなく、「将来の健康のために、元気なうちから体のケアをしておきたい」という思いから、グレインフリー・グルテンフリーの食生活に興味を抱くこともあるでしょう。

その際には、しっかりとメリットとデメリットの正しい情報をおさえたうえで、愛犬にあったドッグフードを選ぶことが重要です。

特にアレルギーに対しては、繰り返しになりますが、「グレイン」は穀物全般を指すので、その中には麦類も含まれます。一方、「グルテン」は麦類に含まれるタンパク質の一種を指す言葉です。

つまり動物病院で検査をしてもらい、複数の穀類にアレルギーが認められる場合は、「グレインフリー」のドッグフードが、麦類にアレルゲンが特定されているなら、「グレインフリー」と「グルテンフリー」のどちらも心強い選択肢となることでしょう。

また実際に食べさせていく際には、犬が生き物である以上個体差があることを忘れてはいけません。

グレインフリー・グルテンフリーだから良い食事というわけではなく、またどれも同じ成分で作られた食事でもありません。栄養バランスやグレイン(穀類)の代わりにどのように炭水化物源を補っているのかなど、メーカーの考え方も参考にしながら、犬の体調や好みに合ったもの選んでいきましょう。

グレインフリー・グルテンフリーのプレミアムドッグフード

グレインフリー グルテンフリー

私たちが扱う日本で販売されているペットキュリアン社のフードは、一部のベジタリアンレシピ(*)を除いて、ほとんどすべてが「グレインフリー・グルテンフリー」のフードです。

とはいえ、それぞれのレシピによって、異なるコンセプトや特徴を持っています。以下のフードは、全て「グレインフリーの食事」ですが、どのような違いがあるか簡単にご紹介します。

野菜類の炭水化物を利用して栄養バランスを整えたタイプ

例)ナウフレッシュシリーズ

ナウフレッシュシリーズ

ナウフレッシュのコンセプトのひとつに、なるべく多くの食材からさまざまな栄養素を摂ることで、健康的な体を維持し、体調をコントロールしよう、というポイントがあります。

そのため、多くの野菜やフルーツを配合しており、その中にはポテトやカボチャなど炭水化物源となる野菜類も配合されています。結果的に、できあがりの栄養バランスとしては、タンパク質・炭水化物・脂質がすべて程よく含まれるレシピとなっています。

グレインフリーではありますが、一定の炭水化物(糖質)を含むため、糖質太りしやすい体質の子の場合は、給与量の調整が必要かもしれません。また、グレインフリーの中でも高タンパク質のレシピを求めている場合は、コンセプトが違ってしまうかもしれませんので注意が必要です。

一方で、食材の多様性と品質、消化のしやすさ、トータルの「バランス感」にトコトンこだわったレシピですので、とても守備範囲が広く、いろいろな体質の子に合いやすい内容です。特に、お腹の健康に気を付けたい子、高タンパク質のグレインフリーフードで体調やウンチが安定しにくい子や、たくさんの食材を偏りなくとることでアレルギー予防に気を付けていきたい子にはおすすめのフードです。

ナウフレッシュシリーズはこちら

お肉・お魚たっぷり、高タンパク質タイプ

例)ゴー カーニボアシリーズ

ゴー カーニボアシリーズ

「カーニボア」は、「肉食・肉好き」という意味です。

そのシリーズ名のとおり、カーニボアシリーズには、たくさんのお肉やお魚が含まれており、栄養バランスとしても、高タンパク質のレシピとなっています。タンパク質の割合が高いということは、必然的に、炭水化物・糖質の割合は低く抑えられ、「低糖質」のフードを実現しています。

良質なタンパク質は、強く引き締まった筋肉や美しい被毛をつくる源となります。ですので、もともと筋肉質な体型の子(品種)や長毛種の子、運動量の多い子には、タンパク質価が高いレシピはおすすめです。

糖質が少ないことから、避妊・去勢などで炭水化物太りしやすくなってしまった子にもおすすめできます。また、犬たち、猫たちは、もともと肉食の生き物でお肉やお魚が大好き。動物性タンパク質が多く含まれる食事は嗜好性が高いことが多いので、偏食に悩む子や飽きっぽい子も試してみるとよいかもしれません。

一方で、シニア期に入るとあまりに高タンパク質な食事は代謝の負担になる場合があります。若い子であってもタンパク質が過剰になってしまうと体調が安定しないこともあります。健康診断で、BUN(血中尿素窒素)などの数値が高い場合は、食事のタンパク質量を確認してみるとよいかもしれません。

ゴー カーニボアシリーズはこちら

シンプルな食材の組み合わせでアレルギーにも対応できるタイプ

例)ギャザーシリーズ、ゴー LIDシリーズ

ギャザーシリーズ、ゴー LIDシリーズ

ギャザーシリーズとゴーLIDシリーズは、先にご紹介した2つのシリーズと比較すると、食材の組み合わせが非常にシンプルです。

どちらも、メインの動物性原材料を1種類に絞り、野菜やフルーツも必要最低限のものを厳選して配合しています。ですので、特定の食材にアレルギー反応が出てしまう子には、その食材が入っているかいないかを判断しやすい内容になっています。また、ポテトを配合していない「ポテトフリー」のレシピであることも特徴です。

ポテトは、犬や猫が消化しやすくエネルギー源として活用しやすい、また嗜好性も良いという食材ですが、この食材にアレルギー反応がでてしまう子もいます。ギャザーシリーズとLIDシリーズは、このようなポテトアレルギーの子にも配慮したグレインフリー・ポテトフリーの食事です。

さらに、穀類もポテトも配合していないことで、食後の血糖値の上昇をなるべく緩やかにする「低GI」に配慮した栄養バランスになっています。

一方で、非常にシンプルな配合のフードであるために、ひとつひとつの食材の配合割合が高くなり、原材料の影響を受けて香りや色にムラが出やすい場合もあります。アレルギー症状にもよりますが、ほかにも食べられるフードがある場合は、ローテーションしてみることもおすすめです。シリーズ内のローテーションであれば、切り替えの負担も少なくなるでしょう。

私たちは、つい、たくさんの食材を使ったレシピのほうが、栄養バランスもよく体に良いように感じてしまいますが、犬・猫たちの中には複雑なレシピの消化が苦手な子も、いろいろな食材が混ざっている味を好まない子もいますので、偏食に悩む子にも案外おすすめのレシピです。

ギャザーシリーズはこちら

ゴー LIDシリーズはこちら

最後に

グレインフリー グルテンフリー

いかがでしたか?同じ製造メーカーの同じ「グレインフリーのフード」であっても、異なるコンセプトがあり、それぞれおすすめの子も違います。ということは、メーカーが異なれば、もっと多様なコンセプトもあるかもしれません。

「グレインフリー」と一口に言ってもとても奥が深いですね。

もし、「グレインフリー」と「グルテンフリー」のドッグフードについて疑問や不安がございましたら、いつでも気軽にお問い合わせください。犬たちに良い食生活を送ってもらうためには、様々な側面から正しい情報を収集し、ときには獣医師やペットの栄養管理士といった専門家の考えを参考にすることが大切です。

ぜひ、大切な毎日の食事に今回のグレインフリー・グルテンフリーの知識を活かして、犬とハッピーな毎日を過ごしてくださいね。

*ギャザー エンドレスバレーは、動物性原材料を一切使用していないベジタリアンレシピです。動物性原材料を使わずに、必要なエネルギー源やタンパク質源を確保するため、麦などの穀類や野菜をバランスよく組み合わせています。穀類を配合しているためグレインフリーのフードではありませんが、動物性原材料にアレルギーがある子や、手作り食のベース、低タンパク質のローテーションフードとしてご愛顧いただいています。

グレインフリーのプレミアムドッグフード「NOW FRESH (ナウフレッシュ)」

NOW FRESH (ナウフレッシュ)は、穀類不使用(グレインフリー)のフードでありながら、ポテトや野菜類で炭水化物からも程よくエネルギーを得られるレシピを実現。体調のコントロールがしやすく、高タンパク質(30%以上)の食事が苦手な子にもおすすめです。

グレインフリーのプレミアムドッグフード
グレインフリーのプレミアムドッグフード

ミールフリー・グレインフリーのドッグフード
「NOW FRESH™(ナウフレッシュ)」

グレインフリーのプレミアムドッグフード

タンパク質源として、レンダリングミートミールや肉副産物を一切使用していません。100%フレッシュな生肉・鮮魚+グレインフリー+豊富な野菜・フルーツを使ったほどよいタンパク質バランスのレシピで体調のコントロールがしやすいプレミアムドッグフードです。

NOW FRESH 詳細

この記事を書いた人

きっしー ペットキュリアン ブランドマネージャー

幼少より動物好き。なぜか乳牛に心を奪われ、大学時代は「飼育ストレスが乳生産に与える影響」が研究テーマ。その中で、どんな生き物のどんなライフステージおいても重要な「餌・ごはん・栄養」に興味が湧き「餌好き」に。現在の愛犬はトイプードル2頭。広島県出身で地元とカープを愛しペットには広島にちなむ名前をつけている。犬達と車中泊で「晴れた場所」に行くことが心の糧。ペット栄養管理士。

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