犬が肥満になる原因と適正体重は?ダイエット方法と合わせて紹介

2020/08/20 更新日:2021/09/27

犬 肥満

しっぽを振っておすわりして可愛い目でじっと見つめて・・・何かご褒美をもらえると期待している犬達を無視するのは心苦しいことですよね。でも、だからと言ってすぐにおやつを与えてしまうと、それが犬達に悪い影響を与えてしまうことがあります。

おやつは与え方を間違えると体に積み重なり、肥満の原因になってしまいます。うちの子はなんで太りすぎてしまったの?と考えたことはありませんか?

北米で2005年に組織されたペット肥満予防協会(The Association for Pet Obesity Prevention (APOP) )によると、犬のうち56%が過体重または肥満であると言われています。

ぽっちゃりした犬は可愛らしいと思ってしまうかもしれませんが、太りすぎは深刻な健康問題につながる可能性があります。

犬の肥満の原因

ペットキュリアン社が実施したアンケート結果によると、アメリカの飼い主の場合、ペットへの愛情表現としてごはんやおやつを与えすぎていることに後ろめたさを感じている可能性はあることがわかりました。

  • 飼い主の52%が、おやつをこっそり与えたことがある
  • 飼い主の75%近くが、人のごはんをペットに与えたことがある
  • 飼い主の25%が、週に何回も人のごはんをペットに与えたことがある

ペットを可愛いと思う気持ちは、世界共通。きっと日本の飼い主さんも、同じような経験があるのではないでしょうか?

ペット先進国であっても同じような悩みを共有していることに少しほっこりしたり安心したりする気持ちが湧いてきそうですが、肥満は、犬達の命を脅かすほどの病気を多く引き起こす深刻な危険因子であることを忘れないようにしなければなりません。

肥満と関連が示唆されている疾患としては、挫(ねんざ)、関節炎、椎間板(ついかんばん)ヘルニアなどの関節の疾患、心臓の疾患、糖尿病、首周りの脂肪で気道が圧迫される呼吸器疾患などがあります。

犬の場合、わずかな体重の増加が、寿命を2年縮めるということも証明されているのです。

単純なことですが、犬達も私たちと同じように消費カロリーよりも摂取カロリーが多いとエネルギー過多になり、だんだんと太ってきてしまいます。

十分な運動量を確保できない状態で、ごはんやおやつを与えすぎていることが肥満の原因の多くを占めており、これを単純性肥満と呼びます。家族が適正な「一日の量」や「肥満の怖さ」を認識できておらず、上記のアンケート結果のように、それぞれが「ついつい」あげすぎている、という状況が積み重なっているケースがほとんどです。

一方、病気が起因となって急激に太る場合もあります。特に7歳以上のシニア期に体重が急激に増えるようなことがあれば、以下のような病気の可能性を疑う必要があるかもしれません。

肥満の原因となる病気

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎と呼ばれる臓器から出るホルモン物質が過剰に分泌される病気で、犬のお腹が張り、たるんだような体型になります。多飲多尿、毛が抜けて薄くなる、足腰が弱くなるなども見られます。副腎のエコー検査、血液検査などで診断をすることができます。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症の犬は急に太って動きが鈍くなり、活発さがなくなります。顔の筋肉がむくみ、瞼が垂れたように見える「Sad face(悲しげな風貌)」といわれる症状や、皮膚の黒い色素沈着が出る場合もあります。血液検査(ホルモン検査)で診断をすることができます。

肝臓・心臓の疾患による腹水

肝機能に異常が出て肝不全を起こしたり、心臓などの循環器のトラブルが進行すると腹水が貯まり、太ったかのようにお腹が膨らむことがあります。

病気で太ってしまったのか、単純性の肥満なのかは、獣医師の判断を仰ぐことをおすすめしますが、「お腹だけが膨らむ、たるむ」のは病気のサインも疑った方が良いかもしれません。肥満の場合は、元気や食欲には問題がなく、背中や首の周りなどにも脂肪がついてくることが多いからです。

また、食事量を変えていないのに急に太った、あるいは食欲が減っているのに太ってきている、というような症状が見られるときはまず動物病院を受診しましょう。

では、うちの子が肥満なのかどうか、どのように判断すればよいでしょうか?

うちの犬は肥満なの?

犬 体重

人と同じように、それぞれの犬の体格や年齢によって適性体重は異なるので「〇kg以上は肥満」ということは一概には言えません。

一般的な犬の適正体重は、成長が止まる満1歳あたりの体重が基準になります。1歳のころ、うちの子の体重が何kgだったか思い出してみましょう。

肥満とされる数値は適正体重の15%増からです。この15%を超えると、健康に悪い影響やトラブルが発生し始めると言われており、ダイエットを考えねばなりません。

では、肥満状態の体重とは具体的にどのくらいでしょうか?

日本で多く飼われている小型犬の場合、例えば標準体重が3kgの子ならば約3.5~3.6kg以上、標準体重が5kgの子なら約5.8~6kg以上で肥満状態、ということになります。つまり、健康的な犬と肥満の犬の体重差は、500gや800gというということです。

少し意外な感じがしませんか?

人間の場合、「太り過ぎた!」「ダイエットしなくては!」というときは「kg単位」の増減をイメージするものです。ですので、犬が500gくらい標準体重をオーバーしていても「可愛いぽっちゃり」と思ってしまうかもしれません。しかし、この500gを逆に体重50kgの人間に換算すると7.5㎏相当、ということになります。このように、小型犬の体重の数百グラムは、飼い主にとって僅かな差に思えても、当の犬達にとっては重大な変化となるのです。

また、標準体重が10㎏の子の場合は約12㎏~、標準体重が30㎏の子の場合は35㎏~36㎏で肥満状態、ということになります。中型・大型犬になるほどkgの差は広がりますが、このような犬達は本来多くの運動量を必要とするタイプも多く、しっかりとモニターしておかないとすぐに過体重になってしまう傾向があります。

遺伝的に太りやすい犬種もあり、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、チワワ、パグ、ミニチュア・ダックスフンドなどは残念ながら太りやすい犬種と言われています。

家での定期的な体重チェックは、一般家庭にあるような体重計で行なうことができます。
まず、自分の体重を量ってから、犬を抱っこしてもう一度体重を量りましょう。その体重の差が、犬の体重ということになります。

また、体重のほかに、ボディコンディションスコア(BCS)といって、犬の「見た目」で適性体重かどうかを判断する目安もあります。

ボディーコンディションスコア 犬

出典:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」(環境省) (https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808.html)

BCS4やBCS5の状態になると、肥満のサインです。

うちの子が肥満なのか適性体重なのか、分からない場合はかかりつけの獣医さんの判断を仰ぎましょう。

では、犬達が健康で長生きするために私たちは何ができるのでしょうか?

ダイエットする際は、フードの内容や分量に注意する

フードの分量

体重をほんの少しだけ減らす必要がある場合は、フードの種類は変えずに、量を減らすだけで問題ないかもしれません。

本格的にダイエットに取り組むなら、ドッグフードを見直すことを検討してみましょう。栄養バランスとして脂質が控えめなフードを選べば、全体の摂取エネルギー(カロリー)を抑えることができます。また、タンパク質価が高く炭水化物の含有量が低いフードを選ぶと、摂取カロリーそのものはあまり変わらなくても、必要な筋肉を維持しながら炭水化物太りしにくい体作りを目指すことができます。

フルーツやお野菜を多く使って食物繊維を強化した栄養バランスのフードは「腹持ち」が良くなり、犬達のおねだりを少し和らげてくれるかもしれません。また脂肪の代謝に必要な、L-カルニチンが配合されたフードや中性脂肪になりにくい脂質を使ったフードなどもあります。栄養成分の数字だけでなく、原材料に何が使われているかもチェックしてみると良いでしょう。

また、フードの分量を「目標体重の量」にセットすることもポイントです。体重6㎏の犬を5㎏にダイエットしたい時は、現時点での体重の給与量目安ではなく、5㎏の体重に合わせた給与量を目安に調整してください。

せっかくフードを減量用に変えても、そのフードで6㎏の体重の子の目安量を与えていてはダイエットになりませんので注意が必要です。

ダイエットに取り組む際、過度な食事制限や運動は危険です。関節など足腰にトラブルを抱えている場合は、過度な運動は避けるべきですし、皮膚や心臓にトラブルを抱えている子に過度な食事制限を行うと症状の悪化を招くこともあります。一方で、このような関節トラブル・心臓トラブルを改善するには、健康的な体重やダイエットが欠かせません。無理せず、しかし諦めず、長期的なダイエット計画を立てましょう。

ダイエットのために一緒に運動しよう!

ダイエット

体重管理において、食事と運動は密接に関連しています。

毎日数回のお散歩と遊び時間を増やすだけで、体重のみならず全体的な健康に良い変化をもたらすことができます。

散歩やボール遊びなどは、犬達の本能的な探求心や好奇心を満たし、飼い主さんとのコミュニケーションにもつながります。

小型犬の子は、室内で動いているからいいかな、と思いがちですが、家の外を歩くことはかなりの刺激となり、その緊張感だけでも消費エネルギーのアップにつながるので、ぜひ散歩に出かけるようにしましょう。

犬達を外に連れ出す時間が増えれば、飼い主自身も運動と日光、ビタミンDの恩恵を受けますので、良いこと尽くしです!

おやつの代わりにスキンシップを!

おやつ 犬 スキンシップ

食べることは欲求を満たす行為であり、楽しみでもあります。そのため、ダイエットをすることでストレスがたまると問題行動を引き起こす場合もあります。食事量を急に少なくすると犬の不安と不満が募り、吠えたりわがままを言ったりするかもしれません。

このようなときは食事の量が減っても、食事の時間をなるべく減らさないであげる工夫を考えましょう。早食い防止用の食器やフードを入れる知育玩具を使ったり、少量のフードを使ってノーズワークで遊んだりするのも有効です。食べ物を探している時間も食べている時間に加算されますので、きっと心の満足感が得られるはずです。

愛らしい目でおねだりされても、ダイエットを考えるならば、おやつはなるべく与えないほうが賢明です。しかし、おやつが犬との暮らしに欠かせないものになっている場合もあると思います。そんなときは、リンゴやキャベツなどの安心できるフルーツや野菜のおやつを与えるのが良いかもしれません。低カロリーのおやつを選び、その分だけ食事の量を差し引いて与えましょう。

ダイエットは、犬にとっても飼い主にとっても我慢が必要な場面がありますが、おやつよりもっと良いのは、積極的にスキンシップをして遊んであげることです。健康かつ低カロリーの愛情表現になります!

犬の肥満についてまとめ

犬の「肥満の原因」と「肥満を防ぐための5つのポイント」を説明しました。肥満は、犬達の命を脅かすほどの病気を多く引き起こす深刻な危険因子です。

かわいいペットからおねだりされたりしたら、それを無視するのは心苦しい面もありますが、それがペットに悪い影響を与えてしまうことがあることを理解しましょう。

そして、飼い主さんが愛犬と一日でも長く、健康な生活を一緒に楽しめるように、今回ご紹介したポイントを無理なく毎日の生活に取り入れてみてくださいね。

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この記事を書いた人

きっしー ペットキュリアン ブランドマネージャー

幼少より動物好き。なぜか乳牛に心を奪われ、大学時代は「飼育ストレスが乳生産に与える影響」が研究テーマ。その中で、どんな生き物のどんなライフステージおいても重要な「餌・ごはん・栄養」に興味が湧き「餌好き」に。現在の愛犬はトイプードル2頭。広島県出身で地元とカープを愛しペットには広島にちなむ名前をつけている。犬達と車中泊で「晴れた場所」に行くことが心の糧。ペット栄養管理士。

なつインポートマネージャー

「ペットに携わる仕事がしたい」の一心で、2年前に異業界からグローバルペットニュートリション㈱に転職。子供の頃に家にいたセキセイインコとは、友達のように喜怒哀楽を共有して一緒に育った。 学生時代の4年間をアメリカのイリノイ州で過ごす。趣味はテニスで、身体を動かすことが好き。 将来は、人間の家族と犬と一緒に朝活ランニングすることが小さな夢。

Val Culpin

ヴァルはペットキュリアン社に14年以上在籍しています。1978年に犬のゲームに参加して以来、犬が大好きで初めて飼った犬はゴールデンレトリバーでした。それ以来、ブリーダー、ドッグショーへの出陳、ドッグトレーナー、フリスビードッグやアジリティの愛好家として活躍しています。ゴールデンレトリバー、ジャックラッセルテリア、ボーダーコリーなどのさまざまな犬と一緒に人生を楽しんでいます!

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