【獣医師監修】犬のフケが出ないように予防はできる?犬のフケが出る原因や予防について解説

2025/11/28

【獣医師監修】犬のフケが出ないように予防はできる?犬のフケが出る原因や予防について解説

犬も人と同じくフケが出ることがあります。
フケがたくさん出ると、皮膚の病気なのではと心配になる方もいるのではないでしょうか。
フケが出ると言っても、原因はさまざまです。
日々の生活を見直すことで予防できることもあれば、治療が必要な皮膚病などの疾患が原因のこともあります。
この記事ではフケが出る原因や、予防法などについて解説していきます。

犬のフケの原因は?

フケとはそもそも皮膚のターンオーバー(新陳代謝)によるものです。
犬の皮膚は3週間ほどで新しい細胞に変わっていき、古い細胞は剥がれ落ちていきます。

このサイクルをターンオーバーと呼び、ターンオーバーが何らかの原因で乱れてしまうことで、未熟な細胞がフケとして出てきます
少量のフケは正常ですが、過剰に出てくることは身体の不調のサインです。
フケが出てくるのは以下のような原因が考えられます。

  • 皮膚疾患
  • 内分泌疾患
  • 生活要因

犬のフケの原因は、治療が必要なものから生活の見直しで改善するものまでさまざまです。

皮膚疾患

皮膚疾患

皮膚疾患のなかでもとくに感染性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎でフケが目立つことが多いでしょう。
何らかの原因で皮膚のバリア機能が低下すると、フケが過剰に出てきます。

感染性皮膚炎

膿皮症やマラセチア皮膚炎など、感染性皮膚炎でフケが出ることがあります。

膿皮症は皮膚にいる常在菌である細菌感染が原因です。
高温多湿な環境で常在菌が過剰に増殖してしまったり、免疫力の低下などで皮膚のバリア機能が低下すると常在菌のバランスが乱れたりして、皮膚トラブルに繋がります。
症状としては皮膚に赤い発疹が出てきたり、かさぶたのようなものができたりします。 痒みだけでなく脱毛やフケが一緒に出ることも多いです。

マラセチア皮膚炎も常在菌の異常増殖による皮膚疾患です。
マラセチアは脂を好むため体質的に皮脂が多い犬や、アレルギーなどにより皮膚のバリア機能が低下した犬でよくみられます。
激しい痒みや赤み、脱毛、フケなどが見られる皮膚炎です。

細菌性の感染以外では、寄生虫などもフケが出る原因のひとつです。
フケ以外にも痒みや赤み、湿疹などの気になる症状がみられた場合は一度動物病院で診てもらうことをおすすめします。

アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎は、アレルギーの原因となるアレルゲンにより、免疫が過剰反応を示すものです。
アレルゲンは、食べ物だけでなく、虫やハウスダスト・花粉など環境中にも存在します。
アレルギーは完治が難しいため、食事や環境の改善などで症状をコントロールし、うまく付き合っていくことが重要です。
症状としては、目や口の周りや耳、わきや足先、太ももの内側などに左右対称の炎症が起こります。
主な症状は皮膚の赤みや痒みになりますが、フケが出てくる場合もあります。

内分泌疾患

皮膚の異常以外にも、内分泌疾患というホルモンの異常もフケの原因のひとつです。
犬では副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症などがみられますが、症状のひとつに皮膚症状があります。
脱毛や色素沈着、被毛の状態が悪くなるなどの皮膚症状とともにフケが出てくる場合があります。

生活要因

生活要因

日々の生活環境やスキンケア、栄養状態などがフケの原因になることもあります。

乾燥

犬の皮膚は人間の皮膚よりも薄いため乾燥しやすいと考えられています。
とくにエアコンを使う時期は乾燥しやすく、注意が必要です。

適切でないスキンケア

シャンプーの頻度や使用しているものなどが不適切だとフケの原因になります。
過剰なスキンケアによって皮脂が減ると皮膚の乾燥にも繋がります

栄養不足

皮膚の状態に意外と重要なのが栄養です。
皮膚の健康維持のために必要な栄養をバランス良くとることで、毛艶もよくなる可能性があります。

犬のフケはどうしたら良くなる?予防はできる?

犬のフケはどうしたら良くなる?予防はできる?

上記であげたような疾患が原因になっている場合は、その治療が大切です。
適切な治療を進めて行くことでフケの症状も一緒に改善していくでしょう。
まずは何がフケの原因になっているのか、どんな治療が必要なのかを動物病院で相談してみることをおすすめします。
また、フケに対して自宅でもできる予防法を紹介します。

生活環境の見直し

犬が生活しやすいように、適切な温度や湿度に設定しましょう。
エアコンで乾燥しやすい場合は、加湿器などを使用して乾燥しすぎないよう調整してあげることもおすすめです。

適切なスキンケアと保湿

適切なスキンケアと保湿

刺激の強いシャンプーは皮脂を減らしすぎてしまう可能性があります。
洗浄力の強いものを使用したくなる場合もあるかもしれませんが、犬にとってどのような成分のシャンプーがちょうど良いのか確認しながら使用するようにしましょう。
シャンプーを行う頻度が高すぎても皮脂が減ってしまい、乾燥に繋がります。

とくに皮膚疾患が原因でスキンケアを行なっている場合はかかりつけ動物病院の先生と相談しながらスキンケアを行いましょう。
シャンプーで終わらせるだけでなく、しっかり保湿まで行うことをおすすめします。

食事内容の見直し

健康的な皮膚を維持するためには栄養管理も大切なポイントです。
とくに必須脂肪酸やビタミンなど、皮膚に良い栄養をバランス良く接種することが大切です。

食事内容の見直し

必須脂肪酸

必須脂肪酸は、体内で作ることができないため食事などで摂取する必要があります。
とくに犬の皮膚の健康維持のためにはオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸が重要です。
必須脂肪酸が不足すると、皮膚のバリア機能が低下してしまいます。
そうすると皮膚の乾燥やフケ、皮膚炎などに繋がります。

良質なタンパク質

皮膚や被毛は主にタンパク質でできています。
良質なタンパク質が不足することで皮膚のターンオーバーが乱れ、フケに繋がることがあります。

ビタミン

ビタミンAやビタミンB群などは皮膚の健康維持に関わっています。

これらの栄養をバランス良く含んでいるフードにすることでフケ予防に繋がります。

まとめ

犬のフケは皮膚のターンオーバーの乱れで起こります。
過剰にフケが出る原因は様々ですが、日々の生活を見直すことで良くなる可能性もあります。
とくに、毎日のことである食事内容の見直しは大切なポイントです。

皮膚&被毛ケア
arrow go! dog

GO!SOLUTIONS 皮膚+被毛ケア
体の外側からも内側からも
犬本来の美しさを保つための特別なレシピ

line

乾燥したかゆみのある皮膚や光沢のない被毛に苦しむ犬を、体の外側からも内側からも犬本来の美しさに保つため、放し飼いで健康に育ったダックを使用して特別に作られたプレミアムフードです。

皮膚&被毛ケア 詳細

監修獣医師

高橋 宏実 獣医師・ペット栄養管理士

麻布大学 獣医学部 獣医学科卒業。東京都内の動物病院で臨床医として勤務。
その後、獣医師として栄養学をより深く学ぶことで、犬猫の健康を臨床医時代とは違う視点からもサポートできるのではと考え現在に至る。毎日欠かさず動物関係のSNSをみることで日々癒されている。

関連記事

小型犬 お試しセット
小型犬 お試しセット