【獣医師監修】犬が気管虚脱かも?症状や日常生活で気をつけたいポイントを解説

2025/07/22

【獣医師監修】犬が気管虚脱かも?症状や日常生活で気をつけたいポイントを解説

最近よく咳をしている、ガーガーという呼吸音が出ることに気づいて動物病院へ行く人も多い気管虚脱ですが、呼吸器疾患でも代表的な疾患です。

もしかして気管虚脱かも?と心配な方や、実際に診断されてどんな病気なのか知りたい方へ、気管虚脱の症状や自宅での過ごし方などについて解説します。

気管虚脱とは?

気管虚脱の原因

気管虚脱の原因

気管虚脱は、下記のような要因が重なった結果起こると考えられています。

  • 遺伝
  • 肥満
  • 加齢
  • 気温や湿度
  • 気管への刺激となるような体質や生活環境

興奮しやすい性格や、飼い主がタバコを吸っていること、お散歩の時に首輪で強く引っ張っていくような習慣があることも気管への刺激となり、気管虚脱になるリスクが高まります。

遺伝(小型犬に多い)や加齢などの要因もありますが、肥満や習慣など日々の生活環境を見直すことも大切です。

よく見られる症状

よく見られる症状

代表的な症状として、ガチョウの鳴き声のようなガーガーという呼吸音が挙げられます。

重症化していくと、呼吸困難となり歯茎などの色が悪くなっていったり、失神してしまったりする場合もあります。酸素が取り込めなくなると呼吸器以外の臓器にもダメージが及ぶ可能性がありますので、日頃からよく呼吸の様子を見ておくようにしましょう。

症状が軽いと咳が出てもすぐにおさまるため、気にしない方もいますが、症状が進み状態が悪化していくと窒息してしまうこともあります。気になる症状があったら動物病院で診てもらいましょう。

動物病院ではどんなことをする?

動物病院ではどんなことをする?

気管虚脱が疑われる場合、一般的には触診やレントゲン検査が行われます。

触診では喉のあたりを刺激することで咳が出るのかを確かめたり、レントゲン検査で気管の状態を確認したりします。レントゲン検査では息を吸った時と吐いた時で撮影し、気管がどこで潰れているのか、変形の具合などを確認します。

胸のレントゲン撮影になるため、咳が出る時に異常があるのではないかと疑われることが多い心臓や肺も一緒に確認できます。

どんな治療が必要?

どんな治療が必要?

気管虚脱だと診断された場合、内服薬を出されることが多いでしょう。

咳止め薬・気管支拡張薬や去痰薬、感染症の併発が疑わしい場合は抗生剤、炎症が強い場合にはステロイドが使用されることもあります。
その時の状態によって上記の薬などから必要なものを組み合わせて処方されます。

また、人でも使われるような霧状の薬を吸入させて呼吸を楽にする場合もあるでしょう。

ただ、気管が潰れてしまっているのを内服薬だけで元に戻すことはできません。
上記のような内服薬はあくまでも症状緩和のための治療であり、根本治療は外科手術となります。

外科手術については、薬だけではコントロールできないような場合や虚脱のレベルをみて検討されますが、一般的な病院では対応していることが少なく、専門病院や大学病院などに紹介されることが多いです。

日常生活でどんなことに気をつければいい?

遺伝や加齢が原因のこともありますが、日常生活で症状が悪化するようなリスクを避けることも大切です。
日々の生活を工夫することで症状を和らげたり、悪化を緩やかにすることに繋がります。

外出時はハーネスを使う

外出時はハーネスを使う

首輪を使うと、気管が圧迫されてしまうためお散歩の時はなるべくハーネスを使用するようにしましょう。

また、歩いている時にリードを引っ張る癖がある場合も気管に負担がかかりますのでできるだけさせないようにしましょう。

なるべく興奮しないようにする

家の中にいる時でも、外の音で興奮してしまうこともあります。
興奮するとそれが刺激となりますので、静かな環境で生活できると良いでしょう。

散歩中などに他の犬や人と会って興奮してしまう場合は会うのを避けるために時間やルートを変更するなどの工夫も必要となります。

温度や湿度に注意する

温度や湿度に注意する

高温多湿や乾燥でも気管への負担に繋がります。
特に夏では体温調節のために強い呼吸を行うことで、気管に負荷がかかり症状が出やすくなることも多いです。
室温や湿度はエアコンなどを使ってしっかりとコントロールしてあげてください。

部屋の空気を綺麗に保つ

飼い主がタバコを吸っていたり、部屋の中がホコリなどで清潔ではないと、それが刺激となって咳に繋がります。
空気清浄機を使用したり、タバコを犬の近くで吸ったりしないようして、生活空間の空気を綺麗に保てるようにしましょう。

適正体重を保つ

適正体重を保つ

肥満も気管への負担となります。
まずはおやつやフードの量など、日々の食事から見直してみると良いでしょう。

肥満は、気管だけではなくその他の健康面にもデメリットとなることが多いです。
食事管理や適度な運動で適正体重を維持して、身体への負担を減らしましょう。

まとめ

気管は呼吸に関わっているので、気管虚脱もそのままにしておくと重症になり呼吸困難に繋がる場合もあります。軽い咳だと放っておかずに気になる症状があれば動物病院で診てもらうと良いでしょう。

また、犬が気管虚脱になる要因は遺伝など避けられないものもありますが、日々の生活を見直すことが症状を緩和したりリスクを下げたりすることに繋がります。

特に犬が肥満の場合は食事を見直すことでダイエットに繋がり、気管虚脱以外にも様々なメリットになります。

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監修獣医師

高橋 宏実 獣医師・ペット栄養管理士

麻布大学 獣医学部 獣医学科卒業。東京都内の動物病院で臨床医として勤務。
その後、獣医師として栄養学をより深く学ぶことで、犬猫の健康を臨床医時代とは違う視点からもサポートできるのではと考え現在に至る。毎日欠かさず動物関係のSNSをみることで日々癒されている。

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